あの子

 この頃大きくなった末っ子の「けいくん」は昆虫が大好きです。何日か前は大事そうに手に何かをもっていました。

「何もってるの」

「かわいいもの」

「可愛いのはわかるけど、もう寝にいかないといけないから、何もってるの」

「みせてあげるね」

小さい幼虫が手に乗っていました。

「それどこにいたの」

「お外で見つけたのでだいじにもってる」

ここはですよ、私はそんなに幼虫好きではないので、大人の私は遠回しに

「可愛い子を寝てる間に、潰したらいけないから、幼虫のお家(元いた場所)へ帰したほうがいいよ」

タタタっと庭へかけて、笑顔で帰ってきました。

「あのようちゅうおおきくなったら、なにになるんだろう」

そう楽しみに言っていました。昨日は雨、帰り際幼稚園の壁に小さなナメクジが一匹高い所にいたのを見つけました。

「けいくん、ナメクジがあそこ歩いているよ」

「ほんまや、なめくじくんかわいいね」

私がナメクジと言えば可愛く聞こえないのですが、彼の笑顔と幼さとそのこころからなめくじまで可愛く見えます。

「本当だね」

あまりナメクジが好きじゃない私も少し可愛くみえました。

今日はいつもの庭の山椒の木に、アゲハチョウの幼虫を観察しました。二日ほど前は生まれたての黒い幼虫でした。今日は一回目の脱皮をして一回り大きくなったまだ小さめの糞に擬態しているようにみえる幼虫になっていました。その二つ隣の枝にはもう一回り大きなまだ糞にみえる柄の幼虫がいました。

「けいくん、この子はあと一回脱皮したら緑色の幼虫になるんじゃない」

「みどりいろのようちゅうかわいいよね、さわったらつのだすかな」

笑顔でいっていました。

「幼虫に比べたらけいくんは大きいんだから触らずに近くで見るだけにしといてよ、幼虫が蝶になるのをお父さんみたいんだ」

「うん」

前そう何度か言っていたとき、私に内緒でみどりいろの大きなようちゅうを触りに行っていました。

「つのださなかったよ」

「威嚇させちゃだめだよ、いっぱい食べて大きくなってもらわないと」

「うん」

あの子はクモも大好きです。

「おとうさん、ちゅうくらいのクモがいたよ。

あれはちゅうくらいだから、おにいさんグモだね」

笑顔で教えてくれました。あの子も幼稚園の上ぐみさんになって小さい子と触れ合うようになって発言も変わってきました。

「けいくん先輩」

私は時折あの子をそそのかします。

「やめてよー」

照れて笑うあの子、まんざらでもないようです。


あの子はまだ素直な心がいつでも顔を出してくれます。


私も素直な心とそこから即座に出せる行動を願っています。
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コメント

No title

子供は純粋で癒されますね~。
けいくんが言うと、本当にナメクジが可愛く思えてきます。

世界中の綺麗な物だけを見て、感動して生きていけたら幸せだろうなーなんてね*^^*

Re: No title

えぞ紫様
こんばんは

私が言ってもよくない感じが増すだけなのに、あの子が言えば笑顔になれます。
負けず嫌いの私は、違うところで同じようになりたいと張り合うのです!

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